セルに計算結果を表示する方法とは
エクセルVBAでセルに計算結果を表示する方法を今回は説明していきます。
計算結果を表示する方法としては、ざっくりいうと2つの方法があります。
一つ目はVBAで直接数字を指定して計算する方法 二つ目はすでに数字が入力されているセル同士の数字を計算する方法です。
一つ目のVBAで直接数字を指定して計算する方法は、 1 + 1 = 2 をVBA内に記述してセルに表示させます。
二つ目のすでに数字が入力されているセル同士の数字を計算する方法は、 A1セルに1、A2セルに1 = 2 といった感じにセルに表示されている数字同士の結果を表示します。
エクセルは表計算ソフトと言われるだけあって、計算は絶対に必要になってくるのでこの項目は絶対に覚えましょう。
この方法を覚えれば以後の解説やVBAの基本的な使い方の一部を覚えたことになるので一気にやれることの幅が広がりますよ!
それでは、はじめていきましょう。
段階を踏んで、手順通りにやっていけばきっと大丈夫!
対象セルに計算結果を表示する
今回の目標1:A1セルに1+1=2を表示する
ここから実践
1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう
(Alt + F11のショートカットでも表示させられます)
2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう
3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう
4.エディターの1行目にsub 足し算と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう
5.そうしたら3行目にEnd Subと自動で入力されます
6.ここまではダイアログボックスの回でもやったので問題ないですね
7.2行目に range(“A1”) = 1 + 1 と入力してください
※1 Range()の使い方はこちら
8.入力が完了したらエンターキーを押してください
9.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「▶」をクリックしてください 再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。
(見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください
10.A1セルに「2」と表示されれば成功です
11.VBA内で計算する方法は以上です!
解説
Excel VBAのエディタ内で計算して計算結果をA1セルに表示させるプログラムです。
今回はA1セルに1 + 1 = 2 と表示させる様に命令を書きました。
そのためA1セルに2と表示されるのです。
では詳しく解説していきます。
今回のコードは Range(“A1”) = 1 + 1 と記述しました。
この、結果がイコールの左にあり計算式が右にあるというのはほぼ全てのプログラミングでの記述方法となります。
Range()やCells()の回もそうでしたが、数値・文字列等の表示結果は原則的にイコールの左に書き、イコールの右は計算式や表示させたい値を記述します。
今回の計算結果もRange(“A1”)に1+1の結果を表示させたいから今回の記述方法となります。
では、続けてもう一つの計算方法もやっていきましょう
今回の目標2:A5セルにB3セル – E4セルの結果を表示する
ここから実践
1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう
(Alt + F11のショートカットでも表示させられます)
2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう
3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう
4.エディターの1行目にsub 引き算と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう
5.そうしたら3行目にEnd Subと自動で入力されます
6.ここまではダイアログボックスの回でもやったので問題ないですね
7.ではまずは下準備をしてきます
8.ワークシートを開きB3セルに10、E4セルに6と入力してください
7.2行目に cells(5,1) = cells(3,2) + cells(4,5) と入力してください
※1 Cells()の使い方はこちら
8.入力が完了したらエンターキーを押してください
9.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「▶」をクリックしてください 再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。
(見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください
10.A5セルに「4」と表示されれば成功です
11.VBA内で計算する方法は以上です!
解説
Excel VBAでセルに表示されている数値を計算して対象のセルに表示させるというプログラムです。
今回は B3セルに10 E4セルに6 と、既に入力されている数値同士を計算してA5セルに表示させる命令を書きました。
そのためA5セルに4と表示されたのです。
では詳しく解説していきます。
Cells()は以下のページで解説していますので、Cells()の使い方が分からない方はそちらを参考にしてください。
https://katojishi.com/programming/excelvba-cells/
今回のコードは
cells(5,1) = cells(3,2) + cells(4,5)
と記述しました。
この、結果がイコールの左にあり計算式が右にあるというのは先に紹介したRange()の計算と同様です。
この書き方はほぼ全てのプログラミングで共通している書き方なので、将来的に他の言語も覚えたいという方は絶対に覚えておきましょう。
おまけ
今回はRange()はRange()、Cells()はCells()で計算しましたが当然両者を組み合わせての使用も可能です。
例えば Range(“A1”) = Range(“B2”) * Cells(3,3) といった書き方もできますし、意外とこういう使い方をするシーンは出てきますので合わせて覚えておきましょう。
今回のコード一覧
自分でコードを書いてエラーが発生してしまったら、以下のコードと比較してエラーを解消しましょう。
※半角スペースが「=」の前後に入っているので注意してください
Sub 足し算() Range(“A1”) = 1 + 1 End Sub |
Sub 引き算() Cells(5, 1) = Cells(3, 2) – Cells(4, 5) End Sub |
どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。
WinMerge: https://winmerge.org/?lang=ja
まとめ
このページではVBAエディタ内で直接数字を記述して計算する方法とセルに表示されている数値同士を計算するという2種類の方法を解説しました。
どちらの方法も使う頻度は非常に高いので、どちらも使えるようにしておきましょう。
特にCells()で解説した計算方法はいずれ紹介する「For~Next」や「If~End If」というプログラムの時に頻繁に使われるので、よりしっかりと覚えておきましょう。
このページについて
何故プログラミングを勉強するのか
何故プログラミングを勉強するかは正直に言って、人それぞれです。
しかし、一つだけ言えることは プログラミングは一度覚えてしまえば、一生使えるスキルであり非常に高額な報酬を得やすい職種ということです。
更に以下の様なメリットもあります。
・パソコンそのものに非常に強くなる
・スマートフォンにも強くなれる
・デザインにも精通するスキルが身に付けられる
・インターネットの知識が付けられる
・論理的な考え方を身に付けられる
・上級とは言えずとも中級レベルのスキルを持っていれば年収500万円は簡単に得られる
・年収1000万円以上も目指せる
・一つの言語をある程度覚えたら応用して、様々な言語を扱えるマルチな道へ進むことができる
・プログラマと呼ばれる開発者以外にもディレクター、セキュリティ担当、ホワイトハッカー等の道も考えられる
・一つの言語を極めればその権威となれる
と、プログラムはこれからの時代に即したかなりマルチなスキルを身に付けることができます。
現在はプログラミングスクールもたくさんあるので、独学ではなくしっかりと学ぶことも可能です。
プログラミングスクールは数ヵ月で数十万円しますが、一時的に払ったとしてもその後1年でも開発の現場でそのスキルを伸ばしていけばあっという間にもとをとり、更に高額の報酬を得やすくなるので非常にプログラミングスクールはおススメです。
このページがおススメな方
このページは
・プログラミングを全くやったことがない
・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない
・仕事の業務を効率化したい
といった方向けの記事です。
Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。
VBAをおススメする理由
特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。
その理由は
・開発環境を構築する必要がない
・コードが癖はあるけどシンプル
・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている
・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる
という観点から僕はVBAをお勧めしています。
プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、
コードが シンプル! かんたん! 分かりやすい! 結果をすぐ得られる!
と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。
(その代わり遅いんですけどね…)
VBAのメリット・デメリット
ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあります。
なので普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただくのをおススメします。
しかしいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方は、プログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。
プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、
・C言語、java、objective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの
・PHP、Python、Rubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの
・JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの
と難易度は様々です。
そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずです。
エクセルのバージョンと歴史
因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは
・2003
・2007
・2010
・2013
・2016
・2019
とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。
VBAとマクロの違い
VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。
この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう? 何が違うんだろう?
と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。
結論から言ってしまうと VBAとマクロは一緒 です。
正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。
なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。
本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。
とは言ったもののざっくりと違いを述べると
・VBAは ・VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム
・マクロは ・自動化した操作を総称したもの
といったくらいの違いです。
なので、言葉であらわすのであれば
・プログラミングで作成されたものが実行されればそれはマクロ
といった感じです。
因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。
VBとは
VBはVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。
「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。
正式名称は ・Visual Basic
VBSとは
VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。
スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。
VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。
以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、
Sub ダイアログボックスを表示() MsgBox “こんにちは” End Sub |
3行で構成されるプログラムが
MsgBox “こんにちは” |
だけで書けるという非常にシンプルな言語でもあります。
VBAもそうですが、使い方次第でパソコンを自動操作できる様になるので、簡単だけど複雑なことまでできる言語でもあります。
正式名称は ・Visual Basic Scripting
VBEとは
VBEとは、VBAを書くためのエディタのことです。
当ページでも毎度解説している Sub ○○() ~中略~ End Sub これらを書いているエディタがVBEです。
正式名称は ・Visual Basic Editor
VB.netとは
VB.netとは .NET Framework(Windowsアプリケーションの開発環境)というフレームワークを使う時に用いられるプログラミング言語です。
フレームワークについては、あまり詳しく解説しませんがざっくり言うとプログラミングで何かを作る際に効率的に作れるようにしてくれる補助アイテムのようなものです。
なのでVB.net単体で何かを作るということはほぼないと思っていただいて大丈夫です。 (筆者もVB.net Frameworkは使用したことがないので詳しくは分かっていないです)
VBA、VB、VBS、VBE、VB.netについてまとめ
それぞれについて簡単に解説しましたが、実際にプログラミング言語として用いられるのは
・VBA
・VB
・VBS
の3つです。
どれも特徴や癖などがありますが、本ページではVBAを解説し、VBAを学びたいと思っている方が見ていただいているかと思うのでVBA以外については今は意識しなくていいかと思います。
いずれ、ステップアップして別の言語を学ぼうと思った時に他の言語と比較してみることをおススメします。
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