プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ
Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。
今回の解説
・If ○○ = ○○ And △△ = △△ Then 内容:条件を複数指定して一致していれば内容を処理する。複数条件の指定とは
今回もプログラミングの中でも一番使用頻度が高くかつ非常にプログラマーを悩ませる「If」の応用について解説していきます。 「If」については以下のページを参照してください今回の目標:A1セルが1、A2セルが2だったらA3セルに3と表示する
・マクロ実行前
・マクロ実行後

ここから実践
1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう (Alt + F11のショートカットでも表示させられます) 開発タブが表示されていない方は【Excel VBA超初心者】~開発環境の準備~を参考にしてください 2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう 3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう 4.エディターの1行目にSub 複数条件を指定()と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう 5.ではまずは下準備をしていきます。 6.A1セルに「1」と入力してください 7.A2セルに「2」と入力してください 8.これで下準備は完了です 9.2行目に If Range(“A1”) = 1 And Range(“A2”) = 2 Then と入力してください 10.3行目に Range(“A3”) = 3 と入力してください 11.4行目に End If と入力してください 12.入力が完了したらエンターキーを押してください 13.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「▶」をクリックしてください 再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。 (見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください 14.A3セルに「3」が出力されていたら成功です! 15.複数条件が一致したらA3セルに3を出力するについては以上です!解説
Excel VBAの「And」は2つ以上条件を指定したい時に使われる命令です。 なのでA1セルの値が「1」、A2セルが「2」だった場合にのみ処理を実行する命令です。 もしこれが A1セルは「1」だけどA2セルが「2」以外、即ち「空白」「0」「こんにちは」だったら処理は実行されずに「End If」までジャンプすることになります。 この「And」による複数条件の指定ですが、注意してもらいたいことがあります。 プログラミング初心者は必ず一度はやるであろう以下のような記述はエラーになるので注意してください。 If Range(“A1”) =1 And 2 これはA1セルに1若しくは2が入力されていたら、という時にやりがちなミスの一つです。パッと見たら分かると思うのですが、いざ自分で作るとなるとやってしまいがちです。 「And」で条件を区切る場合はその区切られた条件ごとに各指定された条件を割り当てなければいけないというルールがあるということを覚えておきましょう。■今回はここまで■
今回のコード一覧
Sub 複数条件を指定() If Range(“A1”) = 1 And Range(“A2”) = 2 Then Range(“A3”) = 3 End If End Sub |
エラーの場所がわからない
どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。 WinMerge:WinMerge - You will see the difference…
WinMergeは、オープンソースのWindows用比較・マージツールです。WinMergeは、フォルダとファイル両方が比較でき、理解しやすく扱いやすいテキスト形式で差異をビジュアルに表現します。
まとめ
今回はプログラミングの肝ともいえる「If」で複数条件があり、その全てが一致したら処理を実行する「And」について解説しました。 この「And」は「If」以外の時も使うシーンがあり、意外と指定が難しい場合も多いです。 しかし、複数条件を指定したい時は様々なシーンであると思うのでこの「And」についてはしっかりと覚えておくことをおススメします。 注意事項としては、条件が複雑になればその分「And」で繋ぐことが長くなってしまい、コードが冗長化し見づらくなってしまうこともあるので注意しましょう。このページについて
このページがおススメな方
このページは ・プログラミングを全くやったことがない ・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない ・仕事の業務を効率化したい といった方向けの記事です。 Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。VBAをおススメする理由
特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。 その理由は ・開発環境を構築する必要がない ・コードが癖はあるけどシンプル ・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている ・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる という観点から僕はVBAをお勧めしています。 プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、コードが シンプル! かんたん! 分かりやすい! 結果をすぐ得られる! と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。 (その代わり遅いんですけどね…)VBAのメリット・デメリット
ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあるので 普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただき、そうではなくいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方はプログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。 プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、 ・C言語、java、objective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの ・PHP、Python、Rubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの ・JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの と難易度は様々です。 そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずですエクセルのバージョンと歴史
因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは 2003 2007 2010 2013 2016 2019 とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。VBAとマクロの違い
VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。 この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう? 何が違うんだろう? と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。 結論から言ってしまうと VBAとマクロは一緒 です。 正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。 なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。 本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。 とは言ったもののざっくりと違いを述べると VBAは ・VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム マクロは ・自動化した操作を総称したもの といったくらいの違いです。 なので、言葉であらわすのであれば ・プログラミングで作成されたものが自動で行われればそれはマクロ といった感じです。 因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。VBとは
VBはVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。 「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。 正式名称は ・Visual BasicVBSとは
VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。 スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。 VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。 以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、Sub ダイアログボックスを表示() MsgBox “こんにちは” End Sub |
MsgBox “こんにちは” |
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