#11 【Excel VBA入門】~セルの内容を消去する Clearcontents Delete~

ExcelVBA

プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ

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Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。

このページがおススメな方

このページは
・プログラミングを全くやったことがない
・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない
・仕事の業務を効率化したい
といった方向けの記事です。

Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。

VBAをおススメする理由

特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。
その理由は
・開発環境を構築する必要がない
・コードが癖はあるけどシンプル
・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている
・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる

という観点から僕はVBAをお勧めしています。

プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、コードが

シンプル!
かんたん!
分かりやすい!
結果をすぐ得られる!

と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。
(その代わり遅いんですけどね…)

VBAのメリット・デメリット

ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあるので

普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただき、そうではなくいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方はプログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。

プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、

C言語javaobjective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの
PHPPythonRubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの
JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの

と難易度は様々です。

そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずです

エクセルのバージョンと歴史

因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは

2003
2007
2010
2013
2016
2019

とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。

【セルの内容の消去】と【セルの削除】とは

今回は【セルの内容の消去】と【セルの削除】について解説していきます。

セルをクリアする方法には
・セルの中身だけを消す
・セルごと削除する
の2パターンがあります。

この【セルの内容を消去】と【セルの削除】は明確に動作が違うので使う際は気を付けて使用してください。

消去:
セルの中身だけを対象にする

削除:
セルごと削除対象にする

というルールで説明していきます。

B3セルに入力されている値を消去する

今回の目標:B3セルに入力されている値を消去する

ClearContents

ここから実践

1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう
(Alt + F11のショートカットでも表示させられます)
開発タブが表示されていない方は【Excel VBA超初心者】~開発環境の準備~を参考にしてください

2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう

3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう

4.エディターの1行目にSub セルの内容を消去()と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう

5.ではまずは下準備をしていきます。

6.B3セルに「こんばんは」と入力してください

7.これで下準備は完了です。

8.2行目に
Range(“B3”)
.ClearContents
と入力してください

9.入力が完了したらエンターキーを押してください

10.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「」をクリックしてください
再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。
(見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください

11.B3セルに入力されていた「こんにちは」が消去されていれば成功です!

12.ClearContentsについては以上です!

解説

Excel VBAのClearContentsとは、指定したセルの内容を消去する命令です。

このClearContentsはセルの中身を消去するだけなのでセルの書式設定などは保存されたままとなります。
キーボードで「Delete」キーを押した時と同じ操作をプログラムを組んで行うということです。

ですのでセルの書式設定を日付にしていたら日付のまま、数値にしていたら数値のままとなります。

このClearContentsの様に、セルの内容を消去するClear○○系の命令は他にもあるのですが主に使うのはこの1種類だけがほとんどなので、他はあまり気にしなくても大丈夫だと思います。

セルを削除する

今回の目標:B2セルを削除する

Delete

ここから実践

1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう
(Alt + F11のショートカットでも表示させられます)
開発タブが表示されていない方は【Excel VBA超初心者】~開発環境の準備~を参考にしてください

2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう

3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう

4.エディターの1行目にSub セルを削除する()と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう

5.ではまずは下準備をしていきます。

6.B2セルに「こんにちは」と入力してください

7.B3セルに「こんばんは」と入力してください
※入力しなくてもいいですが、挿入された事を分かりやすくするためです。

8.2行目に
Cells(2, 2).Delete
と入力してください

9.入力が完了したらエンターキーを押してください

10.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「」をクリックしてください
再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。
(見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください

11.元々B2セルに入力されていた「こんにちは」が削除され、元々B3セルに入力されていた「こんばんは」がB2セルに表示されていれば成功です!

12.Deleteについては以上です!

解説

Excel VBAのDeleteはセルを削除する命令となります。

削除とは先にも書きましたが、対象のセルそのものを削除して下若しくは右にあったセルを上若しくは左に詰めるということです。

ClearContentsでは消去したセルのセルの書式設定は保持されたままでしたが、Deleteでは対象のセルそのものを削除してしまうので、B2セルを削除したらB2セルに設定されていたセルの書式設定も無くなるということになります。

■今回はここまで■

今回のコード一覧

自分でコードを書いてエラーが発生してしまったら、以下のコードと比較してエラーを解消しましょう。

Sub セルの内容を消去する()
Range(“B3”).ClearContents
End Sub
Sub セルを削除する()
Cells(2, 2).Delete
End Sub

エラーの場所がわからない

どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。

WinMerge
https://winmerge.org/?lang=ja

まとめ

このページでは【セルの内容の消去】と【セルの削除】について解説しました。

似ている様に思われる【セルの内容の消去】と【セルの削除】ですが、解説しました通り、明確な違いがあるので使う際は気を付けましょう。

因みにDeleteはいずれ解説するFor~Nextという繰り返し操作を行う時に空白行は削除して詰める、という時に使うので覚えておくと後々便利です。

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