プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ
Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。
今回の解説
・Sleep 内容:指定した時間分、処理を一時停止する指定した時間分、処理を一時停止するとは
今回は処理を実行中に指定した時間分の処理を停止する命令について解説していきます。 この一時停止は、処理を実行している時に処理が間に合わなくなってしまったり、何秒後に処理を実行したい、といった時に使われます。 それでは、やっていきましょう。今回の目標:500ミリ秒後に処理を実行する
・マクロ実行前
・マクロ実行後

ここから実践
1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう (Alt + F11のショートカットでも表示させられます) 開発タブが表示されていない方は【Excel VBA超初心者】~開発環境の準備~を参考にしてください 2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう 3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう 4.1行目に「Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long)」をコピペしてください 5.エディターの2行目にSub sleep関数を実行()と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう 5.3行目に Sleep 500 と入力してください 6.3行目に Range(“A1”) = “0.5秒後に実行されました” と入力してください 7.入力が完了したらエンターキーを押してください 8.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「▶」をクリックしてください 再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります。 (見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください 9.0.5秒後にA1セルに「0.5秒後に実行されました」という文言がが出力されていたら成功です! 10.指定した秒数分一時停止するについては以上です!解説
Excel VBAの「Sleep」は指定した時間分の処理を一時停止する命令です。 今回の肝となるのは1行目の Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long) とSleep 500 です。Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long)
Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long) は、APIと言って簡単に言ってしまえばネット上もしくはPC上からVBA単体では動かない命令を動かせる様にするためのパーツです。 APIについて解説すると長くなるので割愛します。 そして、今はAPIは意識しなくて大丈夫です。 肝心の 「Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long)」は一つ一つ命令を覚えなくて一切大丈夫です。 このAPIを今一つ一つ覚えるのは無駄でしかありません。 VBAやプログラミングそのものが非常に高度なレベルで使いこなせるようになってから覚えるだけで大丈夫です。 なので、コピペだけで大丈夫です。Sleep 500
「Sleep」は前回やった「Wait」と同じで指定した時間分だけ動きを停止させる命令です。 そしてこの「500」というのは 500ミリ秒動きを停止する というものになります。 このミリ秒というのは「1/1000」秒で、「1000」だと1秒ということになります。 「Wait」と違ってかなり細かく停止する時間を指定することができますので、処理によって停止する時間を変えたい時にお勧めです。■今回はここまで■
今回のコード一覧
Private Declare Sub Sleep Lib “kernel32” (ByVal ms As Long) Sub sleep関数を実行() Sleep 500 Range(“A1”) = “0.5秒後に実行されました” End Sub |
エラーの場所がわからない
どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。 WinMerge:WinMerge - You will see the difference…
WinMerge は、オープンソースの Windows 用比較・マージツールです。WinMerge は、フォルダとファイル両方が比較でき、理解しやすく扱いやすいテキスト形式で差異をビジュアルに表現します。
まとめ
今回は一時停止である「Sleep」について解説しました。 この「Sleep」は指定した時間分動きを停止するというもので一つ前の処理が遅いことで次の処理が間に合わずにエラーになってしまうことも意外と多いので、覚えておくことをおススメします。このページについて
このページがおススメな方
このページは ・プログラミングを全くやったことがない ・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない ・仕事の業務を効率化したい といった方向けの記事です。 Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。VBAをおススメする理由
特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。 その理由は ・開発環境を構築する必要がない ・コードが癖はあるけどシンプル ・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている ・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる という観点から僕はVBAをお勧めしています。 プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、コードが シンプル! かんたん! 分かりやすい! 結果をすぐ得られる! と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。 (その代わり遅いんですけどね…)VBAのメリット・デメリット
ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあるので 普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただき、そうではなくいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方はプログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。 プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、 ・C言語、java、objective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの ・PHP、Python、Rubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの ・JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの と難易度は様々です。 そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずですエクセルのバージョンと歴史
因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは 2003 2007 2010 2013 2016 2019 とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。VBAとマクロの違い
VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。 この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう? 何が違うんだろう? と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。 結論から言ってしまうと VBAとマクロは一緒 です。 正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。 なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。 本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。 とは言ったもののざっくりと違いを述べると VBAは ・VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム マクロは ・自動化した操作を総称したもの といったくらいの違いです。 なので、言葉であらわすのであれば ・プログラミングで作成されたものが自動で行われればそれはマクロ といった感じです。 因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。VBとは
VBはVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。 「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。 正式名称は ・Visual BasicVBSとは
VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。 スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。 VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。 以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、Sub ダイアログボックスを表示() MsgBox “こんにちは” End Sub |
MsgBox “こんにちは” |
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