【Excel VBA入門】~条件を指定して違かったら別の条件を指定する If ElseIf~ #38

ExcelVBA

プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ

Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。

 

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今回の解説

・If ElseIf

内容:指定した条件と一致しなかったら別の条件を指定する。

 

別の条件の指定とは

今回もプログラミングの中でも一番使用頻度が高くかつ非常にプログラマーを悩ませる「If」について解説していきます。

「If」と「If Else」については以下のページを参照してください

 

前回は指定した条件と一致しなかったら実行するという「If Else」について解説しましたが、今回はその「If」の条件と違っていたら別の条件で再度指定する「ElseIf」についてです。

聞いたことがあるかもしれませんが「条件分岐」というものです。

この「ElseIf」は「If」同様書き方の違いはあるもののどんなプログラミング言語でも使われる超超超メジャーな命令です。

まずは実践する前に「If」がどういったものか簡単に解説させてください。

「If」は調べるとよく

「もし○○だったら、Aを実行」

というように条件を指定して

「もし」その条件と一致したら処理を実行する

という使い方をします。

そして「ElseIf」は

「もし○○だったら、Aを実行」

「しかし○○がAじゃなくて、△△だったらBを実行」

というように

「もし」の条件と一致しなかったら、別の条件を指定してAとは別命令で処理を実行する

という使い方をします。

 

 

今回の目標:A1セルが1じゃなく、空白だったらA2セルに100を出力する

・マクロ実行前

elseif

 

・マクロ実行後

elseif2

ここから実践

1.開発タブのvisual Basic Editorをクリックしましょう
 (Alt + F11のショートカットでも表示させられます)

 

2.メニューバーの挿入タブをクリックしましょう

 

3.挿入メニュー内の標準モジュールをクリックしましょう

 

4.エディターの1行目にSub A1セルが空白だったら()と入力し、入力が完了したらエンターを押しましょう

 

5.2行目に If Range(“A1”) = 1 Then と入力してください

 

6.3行目に Range(“A2”) = “A1セルに1が入力されていた” と入力してください

 

7.4行目に ElseIf Range(“A1”) = “” Then と入力してください

 

8.5行目に Range(“A2”) = “100” と入力してください

 

9.6行目に End If と入力してください

 

10.全てを入力し終えたら 1行目に Sub A1セルが空白だったら()、2~6行目はプログラミング内容、7行目に End Sub となっているはずです

 

11.入力が完了したらエンターキーを押してください

 

12.入力が完了したらツールバーの再生ボタン「」をクリックしてください
  再生ボタンはメニューバーの「挿入」の右斜め下にあります
  (見つけられない場合はショートカットキーのF5キーで実行してください

 

13.A2セルに「100」が出力されていたら成功です

 

14.A1セルに「1」が入力されておらず空白だったら100を出力するについては以上です

 

 

解説

Excel VBAの「ElseIf」は指定した条件と一致しなかったら、新たに別の条件を指定してその条件と一致すれば命令を実行する命令となります。

この「ElseIf」で実行される命令というのは、今回のプログラムの5行目にあたる

Range(“A2”) = “100”

です。 それでは、1行ずつ詳しく解説していきます

 

 

If Range(“A1”) = 1 Then

「If Then」については以下のページで解説していますので、そちらを参照してください

 

Range(“A2”) = “A1セルに1が入力されていた”

これは内容自体は非常に簡単ですが、この命令が実行されるのはA1セルに「1」という値が入力されていた場合に限ります。

 

ElseIf Range(“A1”) = “” Then

「ElseIf」は「If Then」で指定した条件と一致しなかったら別の条件を指定して、実行する命令となります。

今回は

If Range(“A1”) = 1 Then

という命令でしたので、A1セルに「1」という値が入力されていなければ「Else」以降の命令が実行されるということになります。

そして 「ElseIf」で指定した条件と一致したらその内部の命令が実行されるということになります。

 

Range(“A1”) = “”

この Range(“A1”) = “” のダブルクォーテーションが2個連続したものは、対象のセルが空白であることを表しています。

ですので、今回の場合は

A1セルが空白であれば処理を実行する

というものでした。

 

Range(“A2”) = “100”

これも非常に簡単ですが、この命令はA1セルが空白ではなかったら実行されません。

 

End If

「End If」は「If Then」「ElseIf」の命令はここでお終いだよ、というのを明示的に示してあげる命令となります。

今回の解説ですと、 A1セルに「1」が入力されていれば

Range(“A2”) = “A1セルに1が入力されていた”

上記の命令が実行され「End If」へジャンプし、

A1セルが空白であれば Range(“A2”) = “100”

上記の命令が実行され「End If」にジャンプするという流れになります。

そして、A1セルが「1」でも空白でもない場合はA2セルに何も処理がなされずに「End If」を通過するだけとなります。

 

 

今回のコード一覧

Sub A1セルが空白だったら()

If Range(“A1”) = 1 Then

Range(“A2”) = “A1セルに1が入力されていた”

ElseIf Range(“A1”) = “” Then

Range(“A2”) = “100”

End If

End Sub

 

 

エラーの場所がわからない

どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。

WinMerge: https://winmerge.org/?lang=ja

 

 

まとめ

今回はプログラミングの肝ともいえる「If」と「ElseIf」について解説しました。

この「If」は最初の方にも解説しましたが、使える様になれば脱初心者で中級者と名乗ってもいいくらいのレベルとなります。

そして今回紹介した「ElseIf」は

指定した条件と一致しなかったら別の条件を指定する

というものになります。

プログラミングをやっていくと、想定した値が複数あり、その値によって内容を出しわけるということが多々存在します。

そういった時にこの「ElseIf」を使って、Aパターン、Bパターン、Cパターン…と命令を繋げていきます。

そして、最終的にどれにも一致しなかったら「Else」で条件が間違っていないか?というのを確認する場合が多いです。

以下に簡単に例を挙げておきます。

If Range(“A1”) = 1 Then

ElseIf Range(“A1”) = 2 Then ‘Aパターン

ElseIf Range(“A1”) = 3 Then ‘Bパターン

ElseIf Range(“A1”) = 4 Then ‘Cパターン

ElseIf Range(“A1”) = 5 Then ‘Dパターン

 Else ‘Eパターン ‘どのパターンにも合致しない 

End If

 

 

このページについて

何故プログラミングを勉強するのか

何故プログラミングを勉強するかは正直に言って、人それぞれです。

しかし、一つだけ言えることは プログラミングは一度覚えてしまえば、一生使えるスキルであり非常に高額な報酬を得やすい職種ということです。

更に以下の様なメリットもあります。

・パソコンそのものに非常に強くなる

・スマートフォンにも強くなれる

・デザインにも精通するスキルが身に付けられる

・インターネットの知識が付けられる

・論理的な考え方を身に付けられる

・上級とは言えずとも中級レベルのスキルを持っていれば年収500万円は簡単に得られる

・年収1000万円以上も目指せる

・一つの言語をある程度覚えたら応用して、様々な言語を扱えるマルチな道へ進むことができる

・プログラマと呼ばれる開発者以外にもディレクター、セキュリティ担当、ホワイトハッカー等の道も考えられる

・一つの言語を極めればその権威となれる

と、プログラムはこれからの時代に即したかなりマルチなスキルを身に付けることができます。

現在はプログラミングスクールもたくさんあるので、独学ではなくしっかりと学ぶことも可能です。

プログラミングスクールは数ヵ月で数十万円しますが、一時的に払ったとしてもその後1年でも開発の現場でそのスキルを伸ばしていけばあっという間にもとをとり、更に高額の報酬を得やすくなるので非常にプログラミングスクールはおススメです。

 

 

このページがおススメな方

このページは

・プログラミングを全くやったことがない

・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない

・仕事の業務を効率化したい

といった方向けの記事です。

Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。

 

 

VBAをおススメする理由

特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。

その理由は

・開発環境を構築する必要がない

・コードが癖はあるけどシンプル

・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている

・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる

という観点から僕はVBAをお勧めしています。

プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、

コードが シンプル! かんたん! 分かりやすい! 結果をすぐ得られる!

と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。
(その代わり遅いんですけどね…)

 

 

VBAのメリット・デメリット

ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあります。

なので普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただくのをおススメします。

しかしいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方は、プログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。

プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、

・C言語、java、objective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの

・PHP、Python、Rubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの

・JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの

と難易度は様々です。

そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずです。

 

 

エクセルのバージョンと歴史

因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは

・2003

・2007

・2010

・2013

・2016

・2019

とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。

VBAとマクロの違い

VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。

この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう? 何が違うんだろう?

と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。

結論から言ってしまうと VBAとマクロは一緒 です。

正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。

なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。

本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。

とは言ったもののざっくりと違いを述べると

・VBAは ・VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム

・マクロは ・自動化した操作を総称したもの

といったくらいの違いです。

なので、言葉であらわすのであれば

プログラミングで作成されたものが実行されればそれはマクロ

といった感じです。

因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。

 

 

VBとは

VBはVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。

「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。

正式名称は ・Visual Basic

 

 

VBSとは

VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。

スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。

VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。

以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、

Sub ダイアログボックスを表示()

MsgBox “こんにちは”

End Sub

3行で構成されるプログラムが

MsgBox “こんにちは”

だけで書けるという非常にシンプルな言語でもあります。

VBAもそうですが、使い方次第でパソコンを自動操作できる様になるので、簡単だけど複雑なことまでできる言語でもあります。

正式名称は ・Visual Basic Scripting

 

 

VBEとは

VBEとは、VBAを書くためのエディタのことです。

当ページでも毎度解説している Sub ○○() ~中略~ End Sub これらを書いているエディタがVBEです。

正式名称は ・Visual Basic Editor

 

 

VB.netとは

VB.netとは .NET Framework(Windowsアプリケーションの開発環境)というフレームワークを使う時に用いられるプログラミング言語です。

フレームワークについては、あまり詳しく解説しませんがざっくり言うとプログラミングで何かを作る際に効率的に作れるようにしてくれる補助アイテムのようなものです。

なのでVB.net単体で何かを作るということはほぼないと思っていただいて大丈夫です。 (筆者もVB.net Frameworkは使用したことがないので詳しくは分かっていないです)

 

 

VBA、VB、VBS、VBE、VB.netについてまとめ

それぞれについて簡単に解説しましたが、実際にプログラミング言語として用いられるのは

・VBA

・VB

・VBS

の3つです。

どれも特徴や癖などがありますが、本ページではVBAを解説し、VBAを学びたいと思っている方が見ていただいているかと思うのでVBA以外については今は意識しなくていいかと思います。

いずれ、ステップアップして別の言語を学ぼうと思った時に他の言語と比較してみることをおススメします。

 

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