#39 【Excel VBA入門】~条件を指定して実行まとめ If ElseIf Else~

ExcelVBA

プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ

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Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。

今回の解説

・If

内容:条件と一致したら処理を実行

・Else

内容:条件と一致しなかったら処理を実行

・ElseIf

内容:指定した条件と一致しなかったら別の条件を指定して実行。

条件の指定とは

3回に渡って「If」「Else」「ElseIf」と解説をしてきましたが、今回はそのまとめとなります。

詳しく解説している個別ページは以下を参照してください

「If」は調べるとよく
「もし○○だったら、Aを実行」
というように条件を指定して「もし」その条件と一致したら処理を実行する
という使い方をします。

そして「If」「Else」「ElseIf」を組み合わせると
「もし○○だったら、Aを実行」
「しかし○○がAじゃなくて、△△だったらBを実行」

「○○でも△△でもなく□□だったらCを実行」
「○○、△△、□□のいずれにも一致しなかったら、××を実行」

というように「If」で一つ目の条件を指定し一致しなかったら「ElseIf」で2つ目の条件を指定し、2つ目の「ElseIf」でも条件が合わなかったら3つ目の「ElseIf」の条件を指定し、そしていずれの条件も一致しなかったら「Else」の命令を実行
という流れになります。

今回は実戦形式にすると長くなりすぎてしまうので、結果とコードのみを記載します。

今回の目標:If~ElseIf~Else を組み合わせて使用する

・マクロ実行前

ifelseifelse

・「If」実行

ifelseifelse2

・1つ目の「ElseIf」実行

ifelseifelse3

・2つ目の「ElseIf」実行

ifelseifelse4

・「Else」実行

ifelseifelse5

実践

1行目は、Sub 複数パターンを指定()

2行目は、If Range(“A1”) = 1 Then

3行目は、Range(“A2”) = “Ifが実行された”

4行目は、ElseIf Range(“A1”) = 2 Then

5行目は、Range(“A2”) = “1つ目のElseIfが実行された”

6行目は、ElseIf Range(“A1”) = 3 Then

7行目は、Range(“A2”) = “2つ目のElseIfが実行された”

8行目は、Else

9行目は、Range(“A2”) = “IfもElseIfも実行されなかった”

10行目は、End If

11行目は、End Sub

となります。

解説

今回は「If ~ ElseIf ~ Else」を全て組み合わせたパターンの解説となります。

各解説はそれぞれの個別ページで詳しく解説をしていますので、そちらをご参照ください。

Excel VBA入門】~条件を指定して実行する If End If~

【Excel VBA入門】~条件を指定して違かったら実行する If else~

【Excel VBA入門】~条件を指定して違かったら別の条件を指定する If ElseIf~

Ifをやっていくうえで意外と大事なのが「If~ElseIf~Else」を指定した場合、慣れてくれば当然のことなのですが、

「If」が実行されれば「ElseIf」「Else」は実行されない

「If」の条件を満たしておらず「ElseIf」が実行されれば「Else」は実行されない

「If」も「ElseIf」も実行されなければ「Else」のみが実行される

ということは大前提として覚えておきましょう。

そして書く順番も大事で、例えば

If Range(“A1”) = 1 then
Range(“A2”) = 1
else
Range(“A2”) = 2
ElseIf Range(“A1”) =3
Range(“A2”) = 3
End If

上記の様に「ElseIf」の前に「Else」がくるとエラーになるということも覚えておきましょう。

最初のころは「Else」と「ElseIf」の順序をどちらが先でどちらが後か分からなくなってしまうこともあるかと思いますが非常に大事な部分なので、これも忘れないようにしておきましょう。

■今回はここまで■

今回のコード一覧

Sub 複数パターンを指定()
If Range(“A1”) = 1 Then
Range(“A2”) = “Ifが実行された”
ElseIf Range(“A1”) = 2 Then
Range(“A2”) = “1つ目のElseIfが実行された”
ElseIf Range(“A1”) = 3 Then
Range(“A2”) = “2つ目のElseIfが実行された”
Else
Range(“A2”) = “IfもElseIfも実行されなかった”
End If
End Sub

エラーの場所がわからない

どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。

WinMerge
https://winmerge.org/?lang=ja

まとめ

今回はプログラミングの肝ともいえる「If」「ElseIf」「Else」を3回に渡って解説し、そのまとめを解説しました。

この条件を指定や条件を満たしていたら実行、もし○○だったら~

ということはプログラミングをしていたら必ずぶち当たるところです。

僕はプログラミングが専門ではないので深いところまでは知りませんが、かなりの上級エンジニアの方に話を伺っても
「未だに条件指定では困ることがある」
ということを聞いたことがあります。

そのくらい大変な命令です。

しかし、覚えればかなりの応用がきく命令でもありますし、条件分岐で様々なパターンを用意できればプログラミングが非常に楽しくなるので頑張って勉強していってください。

いずれこの条件分岐を使って、よく練習に使われるおみくじプログラムを解説しようかと思います。

このページについて

このページがおススメな方

このページは
・プログラミングを全くやったことがない
・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない
・仕事の業務を効率化したい
といった方向けの記事です。

Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。

VBAをおススメする理由

特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。
その理由は
・開発環境を構築する必要がない
・コードが癖はあるけどシンプル
・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている
・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる

という観点から僕はVBAをお勧めしています。

プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、コードが

シンプル!
かんたん!
分かりやすい!
結果をすぐ得られる!

と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。
(その代わり遅いんですけどね…)

VBAのメリット・デメリット

ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあるので

普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただき、そうではなくいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方はプログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。

プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、

C言語javaobjective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの
PHPPythonRubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの
JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの

と難易度は様々です。

そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずです

エクセルのバージョンと歴史

因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは

2003
2007
2010
2013
2016
2019

とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。

VBAとマクロの違い

VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。

この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう?
何が違うんだろう?

と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。

結論から言ってしまうと
VBAとマクロは一緒
です。

正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。

なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。
本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。

とは言ったもののざっくりと違いを述べると

VBA
VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム

マクロは
・自動化した操作を総称したもの

といったくらいの違いです。
なので、言葉であらわすのであれば

プログラミングで作成されたものが自動で行われればそれはマクロ

といった感じです。

因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。

VBとは

VBVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。

「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。

正式名称は
Visual Basic

VBSとは

VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。

スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。

VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。

以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、

Sub ダイアログボックスを表示()
MsgBox “こんにちは”
End Sub

3行で構成されるプログラムが

MsgBox “こんにちは”

だけで書けるという非常にシンプルな言語でもあります。

ダイアログボックスは以下のページで解説しています。

VBAもそうですが、使い方次第でパソコンを自動操作できる様になるので、簡単だけど複雑なことまでできる言語でもあります。

正式名称は
Visual Basic Scripting

VBEとは

VBEとは、VBAを書くためのエディタのことです。

当ページでも毎度解説している
Sub ○○()
~中略~
End Sub
これらを書いているエディタがVBEです。

VBEについては以下のページでもちょろっと解説しています。

正式名称は
Visual Basic Editor

VB.netとは

VB.netとは
.NET FrameworkWindowsアプリケーションの開発環境)というフレームワークを使う時に用いられるプログラミング言語です。

フレームワークについては、あまり詳しく解説しませんがざっくり言うとプログラミングで何かを作る際に効率的に作れるようにしてくれる補助アイテムのようなものです。

なのでVB.net単体で何かを作るということはほぼないと思っていただいて大丈夫です。

(筆者もVB.net Frameworkは使用したことがないので詳しくは分かっていないのです)

VBA、VB、VBS、VBE、VB.netについてまとめ

それぞれについて簡単に解説しましたが、実際にプログラミング言語として用いられるのは
VBA
VB
・VBS
の3つです。

どれも特徴や癖などがありますが、本ページではVBAを解説し、VBAを学びたいと思っている方が見ていただいているかと思うのでVBA以外については今は意識しなくていいかと思います。

いずれ、ステップアップして別の言語を学ぼうと思った時に他の言語と比較してみることをおススメします。

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