プログラミング入門としてVBAを勉強したい方へ
Excel VBAはプログラミング初心者におススメな言語です。
今回の解説
・Cells(1, 1).End(xlDown).Select
起点となるセルから下への行方向へセルを見ていき、一番最初に値が入力されているセルへ移動する
【Excel VBA入門】~空欄ではない一番下の入力セルへ移動する End(xldown)~ #31
・Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Select
行方向の最終セル(一番下)から上への行方向へセルを見ていき、一番最初に値が入力されているセルへ移動する
【Excel VBA入門】~一番下のセルに入力されている箇所へ移動する End(xlup)~ #32
・Cells(1, 1).End(xlToRight).Select
起点となるセルから右への列方向へセルを見ていき、一番最初に値が入力されているセルへ移動する
【Excel VBA入門】~一番左のセルに入力されている箇所へ移動する End(xltoRight)~ #33
・Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Select
列方向の最終セル(一番右)から左への列方向へセルを見ていき、一番最初に値が入力されているセルへ移動する 各ページの個別開設は以下になります。
最初か最後のセルへの移動のまとめについて
今回は今までの解説とは異なり、既に開設をしたことのあるやつをまとめてみました。
というのも、このセルの移動や最後のセルの値を数字として取得してくるということは使う頻度が非常に高く、覚えていると非常に有用なプログラムとなるからです。
そこで別ページにまとめているとあっちを見たりこっちを見たりと煩わしいと思い、一つのページにまとめました。
本ページでは一つ一つについて細かく解説はしませんが、要点はおさえて解説するので、どの命令がどういった動きをまとめて確認したい場合におススメです。
では、解説していきます。
解説していく順番は使用頻度の高いと思われる順に解説していきます。
Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Select
・マクロ実行
・マクロ実行後
使い方
よく使われるのは「For Next」と組み合わせて使われることが非常に多いです。
もしくは「Offset」との組み合わせで一番最後に値が入力されているセルから一つ下の空白セルを選択する時に使われます。
コードサンプル
For i = 1 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row ~処理したい命令~ Next i |
Rowについては以下を参照
Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Offset(1, 0).Select |
Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Offset(1, 0) = “一番最後の下に値を追加” |
Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Select
・マクロ実行
・マクロ実行後
使い方
こちらもよく使われるのは「For Next」と組み合わせて使われることが非常に多いです。
もしくは「Offset」との組み合わせで一番右に値が入力されているセルから一つ右の空白セルを選択する時に使われます。
コードサンプル
For i = 1 To Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column ~処理したい命令~ Next i |
Columnについては以下を参照
Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Offset(0, 1).Select |
Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Offset(0, 1) = “一番最後の右に値を追加” |
Cells(1, 1).End(xlDown).Select
・マクロ実行
・マクロ実行後
使い方
「xlDown」は僕はあまり使うことがないので使われる用途がよくわからないのですが、以下のような時に使われるのではないかなと予想します。
コードサンプル
Cells(4, 5).End(xlDown).Offset(1,0).Select |
Cells(1, 1).End(xlToRight).Select
・マクロ実行
・マクロ実行後
使い方
「xlToRight」は多分僕は使ったことがありません。 ですので使用用途は「xlDown」同様、以下のような時に使われるのではないかなと予想します。
コードサンプル
Cells(7, 3).End(xlToRight).Offset(0, 1).Select |
エラーの場所がわからない
どうしてもエラー箇所が分からないという方がいましたら、2つのテキストの差異を視覚的に教えてくれるWinMergeというソフトがあるので、それを使って上記のコードと自身が書いたコードを比較してみることをお勧めします。
WinMerge: https://winmerge.org/?lang=ja
まとめ
今回は各セルの移動方向についてのまとめページを作成しました。
使用頻度の高い「xlUp」やあまり使用頻度の高くない「xlToRight」など、慣れないうちは混乱してしまうかもしれません。
しかし、繰り返し使っていくうちに分かってきますので、積極的に使っていくことをおススメします。
このページについて
何故プログラミングを勉強するのか
何故プログラミングを勉強するかは正直に言って、人それぞれです。
しかし、一つだけ言えることは プログラミングは一度覚えてしまえば、一生使えるスキルであり非常に高額な報酬を得やすい職種ということです。
更に以下の様なメリットもあります。
・パソコンそのものに非常に強くなる
・スマートフォンにも強くなれる
・デザインにも精通するスキルが身に付けられる
・インターネットの知識が付けられる
・論理的な考え方を身に付けられる
・上級とは言えずとも中級レベルのスキルを持っていれば年収500万円は簡単に得られる
・年収1000万円以上も目指せる
・一つの言語をある程度覚えたら応用して、様々な言語を扱えるマルチな道へ進むことができる
・プログラマと呼ばれる開発者以外にもディレクター、セキュリティ担当、ホワイトハッカー等の道も考えられる
・一つの言語を極めればその権威となれる
と、プログラムはこれからの時代に即したかなりマルチなスキルを身に付けることができます。
現在はプログラミングスクールもたくさんあるので、独学ではなくしっかりと学ぶことも可能です。
プログラミングスクールは数ヵ月で数十万円しますが、一時的に払ったとしてもその後1年でも開発の現場でそのスキルを伸ばしていけばあっという間にもとをとり、更に高額の報酬を得やすくなるので非常にプログラミングスクールはおススメです。
このページがおススメな方
このページは
・プログラミングを全くやったことがない
・プログラミングをやりたいけど何からやればいいか分からない
・仕事の業務を効率化したい
といった方向けの記事です。
Excel VBAを書くための準備から、基本的なコーディング、応用レベルの使い方をなるべく噛み砕いて全くの初心者でも少しずつステップアップできる内容になっています。
VBAをおススメする理由
特に今後プログラミングを覚えていきたいという方にVBAは非常におすすめです。
その理由は
・開発環境を構築する必要がない
・コードが癖はあるけどシンプル
・プログラミングをするためのエディターは専門のものが用意されている
・エクセルという視覚的に表示されるものが多いので、達成感をすぐに味わえる
という観点から僕はVBAをお勧めしています。
プログラミングという言語は沢山あって、あっちはこれが得意でこっちはこれが得意でといった感じに比較することは多いかと思いますが、
コードが シンプル! かんたん! 分かりやすい! 結果をすぐ得られる!
と、いいことずくめなのでプログラミング比較で迷っている方はとりあえずまずは、の感覚でいいのでVBAをやってみてください。
(その代わり遅いんですけどね…)
VBAのメリット・デメリット
ただVBAにはできることへの限度、速度の面から見て他と劣ることがどうしてもあります。
なので普段のエクセルの業務を効率化したいという方は本格的に勉強していただくのをおススメします。
しかしいずれ別のプログラミング言語に挑戦したいという方は、プログラミングの基礎部分を固めるという意味で勉強するのがいいかと思います。
プログラミング言語にもそれぞれ難易度があり、
・C言語、java、objective-cなど学習コストが高く難易度も高いもの
・PHP、Python、Rubyなど学習コストは中程度だが初心者は大体挫折するもの
・JavaScriptの様なHTML、CSSを知っておかないとできないようなもの
と難易度は様々です。
そんな中でExcel VBAは他の言語では表示させるまでに複数行かかるものを1行で書けたり、シンプルなコードでマウス操作やキーボード操作までできるので視覚的にも楽しいし、エラー個所もここがエラーだとすぐ分かる様になっているのでプログラミング初心者でも挫折が少なく覚えられるはずです。
エクセルのバージョンと歴史
因みにエクセルにも種類というかバージョンがあり、メジャーなバージョンでは
・2003
・2007
・2010
・2013
・2016
・2019
とありますが、僕はOffice2016を使用していますので、それをベースにお伝えしていきます。
VBAとマクロの違い
VBAを勉強しようとすると最初に疑問に思うのが、VBAとマクロの違いです。
この違いが分からなくてどっちを勉強すればいいんだろう? 何が違うんだろう?
と、それだけで調べるのが面倒くさくなって勉強するのをやめてしまうかもしれません。
結論から言ってしまうと VBAとマクロは一緒 です。
正確に言うと色々と違う点が多々あるのですが、ぶっちゃけそんなこと気にして違いを調べるのは時間の無駄です。
なので当サイトの中では同じものとして認識しておいていただければ大丈夫です。
本格的にVBAを学ぼうと思った時に調べるくらいでいいと思います。
とは言ったもののざっくりと違いを述べると
・VBAは ・VBAはマクロを実行するために記述されるプログラム
・マクロは ・自動化した操作を総称したもの
といったくらいの違いです。
なので、言葉であらわすのであれば
・プログラミングで作成されたものが実行されればそれはマクロ
といった感じです。
因みにVBAやマクロの他にVBやVBS、VBE、VB.netといったものもあるので簡単に解説しておきます。
VBとは
VBはVBAよりもかなり複雑なプログラミング言語です。
「.exe」や「.dll」形式のファイルを開発するときに使われる言語で、非常に難しいプログラミング言語です。
正式名称は ・Visual Basic
VBSとは
VBSはVBをまねて作られたスクリプト言語と言われています。
スクリプト言語については解説すると長くなるので本ページでは解説しません。
VBSは「.vbs」ファイルと呼ばれるものを作成すれば1行で簡単にプログラムが作れてしまったりもします。
以下のページで解説しているダイアログボックスもVBAだと、
Sub ダイアログボックスを表示() MsgBox “こんにちは” End Sub |
3行で構成されるプログラムが
MsgBox “こんにちは” |
だけで書けるという非常にシンプルな言語でもあります。
VBAもそうですが、使い方次第でパソコンを自動操作できる様になるので、簡単だけど複雑なことまでできる言語でもあります。
正式名称は ・Visual Basic Scripting
VBEとは
VBEとは、VBAを書くためのエディタのことです。
当ページでも毎度解説している Sub ○○() ~中略~ End Sub これらを書いているエディタがVBEです。
正式名称は ・Visual Basic Editor
VB.netとは
VB.netとは .NET Framework(Windowsアプリケーションの開発環境)というフレームワークを使う時に用いられるプログラミング言語です。
フレームワークについては、あまり詳しく解説しませんがざっくり言うとプログラミングで何かを作る際に効率的に作れるようにしてくれる補助アイテムのようなものです。
なのでVB.net単体で何かを作るということはほぼないと思っていただいて大丈夫です。 (筆者もVB.net Frameworkは使用したことがないので詳しくは分かっていないです)
VBA、VB、VBS、VBE、VB.netについてまとめ
それぞれについて簡単に解説しましたが、実際にプログラミング言語として用いられるのは
・VBA
・VB
・VBS
の3つです。
どれも特徴や癖などがありますが、本ページではVBAを解説し、VBAを学びたいと思っている方が見ていただいているかと思うのでVBA以外については今は意識しなくていいかと思います。
いずれ、ステップアップして別の言語を学ぼうと思った時に他の言語と比較してみることをおススメします。
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